そもそも、みくんちゅ♪セットアップヘルパなので、みくんちゅ♪の各種ツールやスキンをインストールするためのコマンドが実行できないと何の意味もないのです。
そのために、コマンド実行を可能とします。
なんていうんですかね、今の状態は。
そう、「生殺し」これです。ガマン汁も限界、目の前にアレが見えているのに、そこにたどり着く手段が見えない状態、ではないでしょうか。
まあ、意図して生殺しにしたわけではなく、それなりの準備が必要なので、ここまで引っ張ってきたわけですが。
前戯が重要なのと同じです。(ぉ
特におっさんは(ry
まあ、与太はともかく。
まずは、コマンドを実行するためのメソッドから見てしまいましょうか。
def execCommand(self,command): print command #受け渡されたコマンドのデバッグ用プリント ret = commands.getoutput(command) print ret #実行結果のデバッグ用プリント return retこんだけです。簡単ですね。(笑)
焦らされた割には、案外本番はあっけないものなのです。
デバッグ用のprint文が入っているので、ちょいと長くなってますが、実質はcommands.getoutput(command)一行のメソッドとなります。
これは、Pythonのライブラリに用意されている、コマンドを実行して、出力結果を返す、というメソッドで、詳細はここにあります。
マトモなプロセス間通信を自前で行う場合には、別の手段も用意されていますが、今回は上位ライブラリのこのメソッドで十分かと思います。
おっさんですので、面倒な手間は省きたいのが本音でしょう。
このメソッドは、単純に、引数として与えられたコマンドを実行するだけです。
その結果をメソッドの戻り値として返していますが、まあ、実際には利用しないと思います。
マトモなエラー処理を組み込んで、エラー発生時にはコマンドを中断するとか、そういう異常系の処理を組み込む場合にはキチンとチェックする必要がありますが、まずは「最低限」の動作を目標としているので、異常系処理は手抜きをしてしまいます。(笑)
#他人にリリースするときには注意しましょう。公開とかな。
#ま、そういう意味では、このツール、公開前提なので、ちゃんとトラップした方がいいんだけどね。
で、一点注意が。このコマンド実行のメソッドですが、当然のごとく、端末でYes/Noとかの問い合わせがある場合には、その入力ができません。(ぉ
なので、コマンド設定の際に注意が必要です。具体的には後述しますが、コマンドのオプションには大抵、こういうバックエンドで使われることも考慮したオプションが用意されているものですので、コマンド指定時に、そのオプションを指定してあげないと、ハングアップします。(^^;
では、肝心のコマンドはどこから渡されて、どこから、このメソッドが呼ばれるのか。
まあ、もうお解りかと思いますが、OKボタンを押されたシグナルハンドラから、呼ばれます。
具体的にはこのようにコールされるわけです。
#OKボタン押下 def on_btnOK_clicked(self,widget): #適用を行ってアプリケーションを終了する if self.chkMikutube.get_active() == True: #みくつべ♪インストールコマンドを実行 for cmd in installCommands[0]: self.execCommand(cmd) if self.chkMikukabe.get_active() == True: #みくかべ♪インストールコマンドを実行 for cmd in installCommands[1]: self.execCommand(cmd) #ウィンドウを閉じてアプリケーションを終了する gtk.main_quit()
キモは、以下の部分。
#みくつべ♪インストールコマンドを実行 for cmd in installCommands[0]: self.execCommand(cmd)繰り返しのためのfor文を使用して、commands[0]というリストの1項目目から、さらにリストを取得して、cmdに受け取り、それをexecCommandのメソッドの引数としてメソッドコールをしているのです。
インストール時には複数のコマンドを実行することになる場合が多く、例えば以下のような書き方もあります。
… self.execCommand("gtsudo apt-get update") self.execCommand('gtsudo "apt-get -y insall mikutube"') …コマンド数分だけ、メソッド呼び出しを並べてしまう、という方法ですね。
この方が或いはわかり易かったかも知れませんが、せっかくPythonを使ってるので、柔軟なリストを使用するのがスジというものではないでしょうか。
ウラスジが気持ちイイようなものです。(違
ちなみに、先程コマンドのオプションの話を出しましたが、上記の例の場合、apt-get -y install がそれに当たります。apt-getは周辺ライブラリのインストールが必要な場合、問い合わせを行いますので、このオプションですべてYesと答える、という指定をしています。
イエスマンは嫌われるかも知れませんが、この場合にはハングアップしてしまうので、仕方ないのです。Noと言える勇気は必要かも知れませんが、無回答でだんまりを決め込まれるほど、困ることはないので、選択できないなら、Yesと答える方が安全な場合が多いのです。(ぉ
似たような例だと、rmコマンドなんかもそうですね。削除確認があるので、オプション指定をしてあげないと、GUIフロントエンドで使う場合には不自由です。
Pythonの変数は非常に柔軟なポケットである、という話をしました。
まさにドラえもんの四次元ポケットのごとく、なんでも入ります。
このリストをひとつの変数に格納していることなど、その典型ではないでしょうか。
ちなみに、このリストは、グローバル変数として、以下のように定義されています。
#インストールコマンド群 installCommands=( ("gksudo add-apt-repository ppa:khf03353/ppa-kaorin","gksudo apt-get update",'gksudo "apt-get -y install mikutube"'), #一つめのチェックボックスのコマンド群 ("gksudo add-apt-repository ppa:khf03353/ppa-kaorin","gksudo apt-get update",'gksudo "apt-get -y install mikukabe"'), #二つめのチェックボックスのコマンド群 ("gksudo add-apt-repository ppa:khf03353/ppa-kaorin","gksudo apt-get update","gksudo "apt-get -y install mikukabe"') #三つめ以降は、このように増やしていく )これは、「タプル」という形式のリストです。
ま、詳細は次回やりますけど、どのように格納されているかのイメージだけ図示します。
この様に2次元の表イメージで作成されたコマンド群を定義し、それを実行しているわけです。
行の部分が、それぞれのアプリケーション用のコマンド群、列の部分がfor文で逐次実行されるコマンドそのもの、ということになりますね。
このような形式で、チェックボックスと、それに対応するコマンド群の行、およびコマンドを追加していけば、みくんちゅ♪セットアップヘルパは、完成します。
#とかいいつつ、実は重要な機能がひとつ抜けてるけど、コマンドでも実現できるしなー。
全体像としては以下のようになります。
#!/usr/bin/env python # -*- coding: utf-8 -*- import sys import commands import os import os.path import gtk __author__="kaoru" __date__ ="$2010/08/28 13:42:04$" #インストールコマンド群 installCommands=( ("gksudo add-apt-repository ppa:khf03353/ppa-kaorin","gksudo apt-get update",'gksudo "apt-get -y install mikutube"'), #一つめのチェックボックスのコマンド群 ("gksudo add-apt-repository ppa:khf03353/ppa-kaorin","gksudo apt-get update",'gksudo "apt-get -y install mikukabe"'), #二つめのチェックボックスのコマンド群 ("gksudo add-apt-repository ppa:khf03353/ppa-kaorin","gksudo apt-get update","gksudo "apt-get -y install mikukabe"') #三つめ以降は、このように増やしていく class MikunchApp: def __init__(self): #Set the Glade file self.gladefile = "mikunchu.ui" self.wTree = gtk.Builder() self.wTree.add_from_file(os.path.dirname(os.path.abspath(__file__)) + "/"+self.gladefile) #Create our dictionay and connect it dic = { "on_btCansel_clicked" : self.on_btnCancel_clicked, "on_btOK_clicked" : self.on_btnOK_clicked, "on_TopLevel_destroy" : self.on_TopLevel_destroy } self.chkMikutube = self.wTree.get_object("chkMikutube") self.chkMikukabe = self.wTree.get_object("chkMikukabe") self.wTree.connect_signals(dic) self.mainWindow = self.wTree.get_object ("TopLevel") self.mainWindow.show_all() def on_TopLevel_destroy(self, widget): #ウィンドウを閉じてアプリケーションを終了する gtk.main_quit() def on_btnOK_clicked(self,widget): #適用を行ってアプリケーションを終了する if self.chkMikutube.get_active() == True: #みくつべ♪インストールコマンドを実行 for cmd in installCommands[0]: self.execCommand(cmd) if self.chkMikukabe.get_active() == True: #みくかべ♪インストールコマンドを実行 for cmd in installCommands[1]: self.execCommand(cmd) #ウィンドウを閉じてアプリケーションを終了する gtk.main_quit() def on_btnCancel_clicked(self,widget): #ウィンドウを閉じてアプリケーションを終了する gtk.main_quit() def execCommand(self,command): print command #受け渡されたコマンドのデバッグ用プリント ret = commands.getoutput(command) print ret #実行結果のデバッグ用プリント return ret if __name__ == "__main__": MikunchApp() gtk.main()
アプリケーションとしては、これで完成です。
コマンドを逐次実行して行き、選択されたみくんちゅ♪アプリや設定ファイルなどを自動的にダウンロード、展開してくれることになります。
GUIフロントエンドなんてこんなもんで作れてしまうのです。
全体の行数は100行にも満たない。
まあ、Python内部でロジックを関数やメソッドで定義していけば、行数は圧倒的に増えていきますが、まずは入門というところでは、Linuxに多数用意されている便利なCLIコマンドを利用したフロントエンドから入ってしまう、というのもひとつの手ではないかと、思います。
言語の仕組みさえ覚えてしまえば、いくらでも追加の学習や、調べてしまうことで、拡張すること、自前でロジックを実装することだって出来ますし。
まずは、やってみることです。
もしかしたら、気になる事務のあのコだって、あなたに興味があるかも知れません。
誘ってみれば、食事くらいは付き合ってくれるかも知れないのです。
もしかしたら、人生において、大変重要なおっぱいだって揉ませてくれるかも知れないじゃあないですか。(そんなオカルト有り得ません。)
まずは、何事もチャレンジ、というところでしょうか。
その後のアプローチや、振られたから会社に居づらくなったとしても、ワタクシはなんの責任も負えませんが。(笑)
それから比べれば、プログラミングは、圧倒的に試行錯誤がやり易いのです。
飽きなければ。(笑)
次回、基礎編としては、座学の最後になるかも知れない、リストに関して解説します。
#もうひとつ、機能を追加するかな、とは考えてますが…。ま、リクエスト次第。
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