2010年9月1日水曜日

gtk.Builderの威力

実は、GTKの中の、GtkBuilderという機能を使って、ウィンドウ表示は実現しています。Gladeは、このGTKBuilderが認識する形式のデータファイルを出力するためのツールなのです。
実体はXML形式のファイルなので、手書きでも構築出来ますが、GUIはGUIで構築した方がイメージに近い形で作業が出来るので、お勧めです。
Gladeも、そんなに使いにくいわけじゃないし。
#使い易いわけでもない。(笑)

GTKBuilderを使う上でのキモは、この3行になります。
        self.wTree = gtk.Builder()
        self.wTree.add_from_file(os.path.dirname(os.path.abspath(__file__))+ "/"+self.gladefile)
        self.mainWindow = self.wTree.get_object ("TopLevel")
self.〜という書き方は、このクラス内で使われる変数であることを示しています。
Pythonの尤もキライな部分であり、特徴的な部分でもあります。(笑)
まあ、言語仕様でそうなってるので、ここは諦めましょう。
self.wTree = gtk.Bulder()で、GTKBuilderのインスタンスを作成しています。
これで、self.wTreeにGTKBuilderの実体が保持されるので、以後は、self.wTreeを使って、GTKBuilderを使うことになります。
次の行で、GTKBuilderに、Gladeで作ったuiファイルを設定しています。
add_from_file(ファイル名)という形式で、Builderのメソッド(関数)を呼び出すことで、Gladeで作成されたXMLファイルを読み込みGTKBuilderの中に、GUI用のGTKオブジェクトのツリーを構築してくれるわけです。
これ以前は、GTKのWindowsを作り、コンテナをAddし、そのコンテナにウィジェットをAddして…という面倒な手順を踏む必要がありました。
#簡単に100行くらい費やしてGUIを構築することになります。
まあ、高度な技を使ってウィンドウを構築する場合には、この手順が使えない可能性もありますが、通常GTKの機能の範囲でGUIを構築する場合には、GTKBuilderを使うのが手っ取り早いでしょう。
高度が技の例としてはみくった~♪のGUIがあるでしょうか。
あれは、GTKBuilderだと構築しにくいと思われます。
#ま、ソース見てないから解らんけど、実際の動きから想像するに、いくつかウィジェットを拡張していると思われる。

ちなみに、add_from_file(ファイル名)のファイル名の中身が複雑になっていますが。(笑)
これは、実行ファイル、つまりmikunch.pyの位置から、同じ場所に.uiファイルがあることを想定して、フルパスを生成しているためです。そのために、osライブラリのos.pathライブラリを使用して、絶対パスを取得しています。
また、Gladeファイル名をself.gladefileにわざわざ格納してから使ってますが、実は、この部分というのは定型的な処理なので、他のプログラムからコピペして使うために、わざわざ変数に格納して、ファイル名だけ後から入れ替えるという書き方をしているので、このような面倒な書き方になっているだけです。
場所が明らかなら、或いはカレントフォルダで実行されるのが決まってるのなら、絶対パスを生成する必要はありません。

最後の行、self.mainWindow = self.wTree.get_object(“TopLevel”)というのはGladeで設定したトップレベルウィンドウのオブジェクトを取得しています。
このように、Gladeで設定した名前を使って、GTKオブジェクトを取得しますので、Gladeでの作業の時に解り易い名前を付けときましょう、と言っていたわけです。
いちいちGlade開いて、あのボタンの名前なんだっけ、でもいいんですが面倒じゃないですか。
おっさんは、面倒なことは嫌うものです。(笑)
なので、GTKオブジェクトには、自分で解り易いルールをつけて、きちんと名前をつけましょう。

こうして、self.mainWindowを経由して、トップレベルウィンドウには自由にアクセスできるようになったので、コンストラクタの最後で、 self.mainWindow.show()というGTKのWindowsオブジェクトのメソッドを呼び出すことで、画面にウィンドウが表示された、ということになるわけです。
#showメソッドが、そのまんま、ウィジェットを表示する、というメソッドなわけです。
試しに、self.mainWindow.show()の先頭に#を付けてみてください。そしてF6で実行をすると、実行状態には入りますが、ウィンドウが表示されないのが解るかと思います。
#Pythonでは#で始まる行はコメント行としてプログラム扱いされないので、読み飛ばされます。
その辺、確認したら、元に戻しておきましょう。

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